ベトナム人留学生の人気就職先ランキングTOP10

ベトナム人の留学生は2019年時点で日本におよそ8万人います。

そして、この留学生のうち多くが日本で就職することを望んでいます。

では、ベトナム人留学生に人気な就職先はどういった業種でしょうか。

1 ベトナム人留学生の人気就職先ランキング

第10位 不動産

ベトナム人留学生は、年々増加しており、先ほど述べたように、8万人もいます。そこで、ベトナム人留学生が住む家が必要となるわけですが、ベトナムから日本に来たばかりのベトナム人はあまり日本語が得意ではありません。一方で、アパートやマンションを借りるとなると、契約が必要になり、言語がわからないと契約がスムーズにいきません。そこで、ベトナム人留学生相手に家を貸している会社には、ベトナム語と日本語ができる従業員が必要になり、求人があります。また、自らも留学生であったということから、留学生を手助けしたいという思いで、不動産会社に就職を希望するベトナム人が多いのも特徴です。

第9位 農業関連

技能実習生のように、実際に農業を行うことに関しては、人気がありません。技能実習生への待遇が劣悪という報道がなされ、SNSを中心にベトナム人にもそのようなイメージが定着しているからです。もっとも、種の開発や農業機器メーカーへの就職は人気があります。ベトナムの主食は日本と同じコメであり、日本で培った技術がベトナムでも大いに活かせるからです。

第8位 建築

急激に発展を遂げているベトナムは、工場や大型ショッピングセンターをはじめ、空港、ビルなどの建設が盛んに行われています。そういったところから、建設に興味を持ち志望するベトナム人が多くいます。特に、日本の建築技術は世界的に見ても高く、将来ベトナムに帰国して働くことになった場合でも、そのノウハウを身につけられることも人気の一因となっています。もっとも、実際に建築現場で働くことに関しては、寒さや暑さなど肉体的に辛いという理由から、ベトナム人留学生にはあまり人気がありません。

第7位 営業

直接、人と人とのやり取りをしたいというベトナム人に人気です。営業は多くの業種で必要とされ、専門的な知識も学ぶことができるという点から、今後のスキルアップという点でも志望する人が多いのが特徴です。ベトナム人観光客も増加していることから、外国人が多く来る家電量販店やショッピングセンターでの求人が多いです。

第6位 事務系

事務系はデスクワークなどの屋内の仕事が多く、PCスキルも上げられるため人気があります。翻訳関係の仕事も多く、語学スキルを活かすことができるという点からも、就職を希望する人が多いです。

第5位 マーケティング

ベトナムの経済成長は著しく、とても注目されています。このベトナムの成長をどのようにしたら企業の成長に取り込めるかを模索している企業にとっては、マーケティングは不可欠です。そこで、ベトナム語と日本語を話すことができ、ベトナム人としての感覚を持っているベトナム人留学生に白羽の矢が立っています。企業の待遇が良いため、ベトナム人留学生にも人気となっています。

第4位 貿易

日本とベトナムとの貿易は絶えることなく高い成長率を維持しています。ベトナムは今後も日本の重要なパートナーとしてお互い協力していく関係にあるため、安定性という点でも貿易関係の仕事には人気があります。

第3位 接客業・宿泊業などのサービス業

日本の接客や顧客とのコミュニケーションのやり方等は世界最高水準であり、教育もしっかりとなされるため、コミュニケーションの方法を学べるということで人気があります。

第2位 IT関連

ベトナムのIT関連に従事している人は、ここ数年で何倍にも増加しています。今後も増加することが見込まれ、人気を集めています。

一方で、ベトナム人IT従事者は技術もあり優秀であるにも関わらず、給与水準は他の国のIT従事者に比べ低い傾向にあります。したがって、能力に見合ったより良い待遇を求めて日本のIT関連業務に従事したいというベトナム人が増えてきています。

また、ベトナム人はプログラム言語の習得や実際にプログラミング経験を有している人が多いため、入社後に一から教育しなくてもよいという点で日本の企業からも好評です。

第1位 製造業

ベトナム人は日本の発展した技術にあこがれが強く、日本をテクノロジー大国とみている人が多いため、サービス業などに比べ、メーカーへの就職を希望する人が多い傾向があります。また、学んだ技術は母国に帰った後でも使えることも人気を集めている理由となっています。

2 まとめ

ランキングを見てきましたが、全体的に言えることとして、最も人気がある就職先は、ベトナム人にも知れ渡っている有名な企業です。給与が良いだけでなく、福利厚生も充実しており、日本人と同様に人気の就職先となっています。

ただ、有名な企業でなくても、給与や教育制度もよく、「入ってよかった」といえる企業はたくさんあります。企業のネームバリューだけでなく、自分に合った就職先を見つけられるようにしましょう。