韓国人の転職率はどのくらい?
日本で働く韓国人はどのくらいの割合で転職するでしょうか。
韓国人の転職率について解説します。
1 日本で働く韓国人の数
日本にいる韓国人の数は中国人の81万人に次いで2位の約45万人です。中国に次いで2位というのは、ここ10年以上同じです。
韓国人で最も多いのが、特別永住者です。約28万人が特別永住者なので、日本にいる韓国人の約6割が特別永住者ということになります。
日本で暮らす韓国人の数は緩やかな減少傾向にありますが、前年から1割も増加している在留資格があります。
それは、「技術・人文知識・国際業務」という就労ビザです。約3万人の韓国人がこの在留資格を取得して働いています。また、他の在留資格も含めると、日本で働く韓国人労働者は約7万人で、全体としても韓国人労働者数は増加傾向にあります。
つまり、日本で働きたいという韓国人は増加しているといえるでしょう。
2 韓国人の転職率
韓国人は日本人に比べ、転職率が高いです。
特別永住者として日本で育っている人の就労に対する感覚は日本人と同等なので、転職率も同等ですが、韓国から日本へ働きに来ている韓国人は転職率が高い傾向にあります。
韓国では、就職してから転職するまでの期間は、日本人の約2倍の速さです。具体的には、就職して1年以内に辞める人の割合は日本の場合は約8%であるのに対し、韓国の場合は約30%もいます。平均すると5~6年程度で転職する人が韓国では最も多くなっています。
近年は日本人も転職する人が増加してきましたが、かつては終身雇用と年功序列が当たり前だったため、勤続年数が長ければ長いほど、給与や退職金も増加していました。したがって、転職をしない方が金銭面で有利なことが多く、転職には否定的な人が多かったのです。
現在においても、年功序列が残っている会社は多く、また、転職が多いと、飽きっぽい人、忍耐力がない人と判断されるケースもあり、転職が多くなると不利になることがあります。このことから、日本人は転職をあまりしない傾向にあります。
韓国人の場合は、日本より学歴社会といわれ、若者の就職率も高くありません。4年制の大学を卒業していても平均就職率は6割程度です(日本の場合は9割以上)。そのため、給与が高い「財閥」といわれる会社に就職できれば、自らその特権を捨てて離職する人は少ない傾向にありますが、中小の企業に就職した場合は異なってきます。
韓国人の場合は、日本に比べ愛社精神がなく、会社よりも上司という考えがあるため、尊敬していた上司が転職したとか変わったという場合に、転職をする人も多くいます。また、常にステップアップしたいという意識が強い人が多いため、転職によって生活水準を上げる意識も強い傾向があります。
転職が当たり前といわれる韓国では、転職の多さは後ろめたい経歴ではなく、むしろステップアップしたいという向上心の表れといえ、ポジティブにとらえる傾向があり、転職に抵抗がないのです。
もっとも、韓国人は転職を好んでしているわけではありません。ある調査では、「できるだけ同じ職場で働きたい」と考えている韓国人は日本人が3割程度であるのに対し、4割の韓国人がそのように考えているという結果でした。
希望は同じ会社で働きたいにもかかわらず、転職する決断をする理由はなんでしょうか。
3 韓国人はなぜ転職が多いのか?
韓国では契約社員が多いため、契約が切れたから転職するという人は多いです。一方で正社員であったにも関わらず、転職する人は「賃金への不満」が多いです。
「財閥」といわれるような大企業に比べ、韓国の中小企業の賃金は、大企業の6割程度といわれています。したがって、より良い給与を求めて転職する傾向があります。
一方で、日本の場合は大企業の方が福利厚生が厚い傾向はありますが、そこまでの給与格差はありません。
また、韓国人を求める会社では、韓国人にとっては転職が一般的であることを承知しており、転職が多い理由も知っている会社が多くあります。
したがって、転職が多いことが転職活動の際に大きくマイナスになるということはなく、会社や上司との関係に問題がなければ会社を辞める人は少ないことも承知している会社は多くあります。
「自分は転職が多いから、転職が多いことを嫌う日本の会社では、転職ができないのではないか。」と考えるのではなく、転職の理由を明確にすれば、たとえ企業側が韓国人の転職事情の知識がない場合でも、後ろめたさを感じる必要はありません。過酷な学歴社会を戦ってきた勤勉な韓国人を雇いたいと考えている企業は多いので、臆することなく日本での転職活動をしていきましょう。

